1. 西洋哲学倫理学史
  2. 諸特殊哲学
  3. 倫理学
  4. 美学美術史学
  5. 社会学
  6. 社会心理学
    (およびコミュニケーション研究)
  7. 文化人類学
  8. 日本研究(民俗学)
  9. 心理学
  10. 教育学
  11. 人間科学

本専攻における研究対象は,非言語的もしくは言語的な表現媒体にもとづく作品とみなしてよい.つまり,線・明暗・色彩の一定の秩序をもつ平面や立体としての造形物,あるいは楽音や演者からなる世界,あるいは著述されたテクストがいわば典型的な対象である.こうした対象を資料として形態化したものが,研究上では一次資料とよばれ,研究の出発点を形成する.たとえば,作品総目録(カタログ・レゾネ)としての『セザンヌ全画集』,楽譜における『ヨーハン・ゼバスティアン・バッハ全集』,テクストとしての『ニーチェ著作集』や『ゴッホ書簡集』などである.いずれも研究者の手になる校訂をへた一次資料であり,これらが研究の中核をしめることになる.ただし,本文献案内ではこうした一次資料には重点をおかず,一次資料に関する研究書としての二次文献を中心に収録した.

文献をさがす,資料を検索する,という際に,書名や著者名が分かっている場合は,実は稀であろう.われわれはたとえば「現代の芸術作品におけるコラージュ」または「初期イタリア・ルネサンス絵画の様式」といった概念が現在の研究ではどのように理解されており,何が問題になっているかを知ろうとして文献をさがすのである.いくつかの乏しいキーワードを携えて図書館に赴くのでしかない.こうしたキーワードは「件名(サブジェクト)」という.文献を検索するとは,「作品」,「コラージュ」,「イタリア・ルネサンス」,「様式」といったキーワード=件名を手掛かりに,専門研究者の手になる単行書や雑誌論文をさがすことである.図書館や情報センターは本来,書名や著者名ではなく,件名による検索に対応するところだが,わが国の現状ではカードによる件名検索はかなり困難であり,コンピュータのデータ・ベースやCD-ROMによる充実を期待するほかはない.本文献案内もその点では旧態依然とした著者名/書名の手法にもとづくが,印刷形態上やむをえない次第である.検索(書誌)については,近年急速にCD-ROMが利用に供されているので,メディアセンターに問い合わせていただきたい.

そこで,件名による検索を念頭におきつつ,まず文献検索の初歩的な手順を示し,ついで事典・辞書ほかの文献案内に入ることとする(文献は順不同にて所載).なお,文献データの○印は基本的入門書またはもっとも重要な研究書・文献を意味する.第2学年終了時までに内容に精通していただきたい.

I. 検索(書誌)

  1. 件名から単行書をさがす
  2. 件名から雑誌論文をさがす
  3. 特定雑誌索引から
  4. 論文の書き方
  5. 書籍以外の資料
  6. WEB上の検索

II. 事典・辞書

  1. 一般
  2. 専門・特殊(宗教/図像学・イコノグラフィ/人名/案内/年表他)

III. 美術史学(日本/東洋)

  1. 全集・叢書・講座
  2. 概論・総論
  3. 通史
  4. 時代別各論

IV. 美術史学(西洋)

  1. 全集・叢書・講座
  2. 概論・総論・方法論
  3. 通史
  4. 時代別各論

V. 音楽学

VI. 演劇学・映像学

  1. 全集・叢書・講座
  2. 概論・総論・方法論
  3. 通史・各論

VII. 美学・芸術学

  1. 事典・講座・通史
  2. 概論・入門的文献
  3. アンソロジー(東洋・日本・西洋)
  4. 東洋・日本の文献
    • a 東洋・日本の古典的文献
    • b 日本の明治以降の文献
  5. 西洋の文献(翻訳)
    • a 古典的文献
    • b 現代の文献

VIII. アート・マネジメント

IX. 雑     誌