VIII. アート・マネジメント
この領域にたいする関心は大変新しいもので,大学での講座は,日本では慶應義塾だけにしか開設されていない.入門用のテキストは,本学講座をベースに刊行(1997年)が計画されている.
アーティストとコレクター,作品の流通
- 土方定一『画家と画商と蒐集家』岩波新書,1963年.
- K. ポモアン『コレクション』吉田誠他訳,平凡杜,1992年.
- 瀬木慎一『美術経済白書』美術年鑑社,1991年.
- W. グランプ『名画の経済学』藤島泰輔訳,ダイヤモンド社,1991年.
- B. ベレンソン『ベレンソン自叙伝』三輪福松訳,玉川大学出版部,1990年.
- G. バーマン『画商デュヴィーンの優雅な商売』木下哲夫訳,筑摩書房,1990年.
- 〇佐谷和彦『画廊のしごと』美術出版社,1988年.
- 〇佐谷和彦『アート・マネージメント』平凡社,1996年.
〔オークションについては,オークション・カタログの最初に書かれた売手,買い手ごとの規定を最初によむこと〕
美術館の成立,管理,運営
- 〇岩渕潤子『ニューヨーク午前0時美術館は眠らない』朝日新聞社,1989年.
- 岩渕潤子『億万長者の贈り物,美術館をつくった6人の物語』日本経済新聞社,1992年.
〔日本の美術館・博物館にかんするものから,下記の2冊を推奨する.いずれも文献リスト充実〕
- 『博物館・情報検索事典』丹青社,1986年.
- 『博物館ハンドブック』加藤有次編,椎山閣,1990年.
〔このほかに学芸員の職務や美術館統計にかんしては,雑誌「博物館研究』の記事が参考になる〕
音楽,舞台芸術とホール
- 内藤篤『ハリウッド・パワー・ゲーム/アメリカ音楽産業の興亡』TBSブリタニカ,1991年.
- H. バスマン『音楽ビジネス成功の条件』内藤篤訳,リットーミュージック,1992年.
〔以上はアメリカの音楽ビジネスの契約,法律等の厳しさを説明したものである〕
- 清水裕之『劇場の構図』鹿島出版会,1985年.
- 山峰泰孝『ホールの計画と運営』鹿島出版会,1986年.
財団活動
- 林雄二郎・山崎義典『日本の財団』中公新書,1984年.
- A. ニールセン『アメリカの大型財団-企業と社会』林雄二郎訳,河出書房.1984年.
- p. ドラッカー『非営利組織の経営』上田惇生訳,ダイヤモンド社,1991年.
- 入山 映『社会現象としての財団』NHK出版,1992年.
文化交流,メセナ
- 『ヨーロッパのメセナ』企業メセナ協議会,1991年.
- 『アート・サポート '90』芸団協編,芸団協出版部,1991年・電通総研『文化のパトロネージ』洋泉社,1991年.
- G. ヒッパート『メディチ家』遠藤利国訳,リブロポート,1984年.
企業と文化支擁
- 『日仏文化サミット '88文化と企業シンポジウムの記録』朝日新聞社編,1988年.
- 室伏哲郎『21世紀企業の美術戦略』講談社,1990年.
- 福原義春『企業は文化のパトロンとなり得るか』求龍堂.1990年.
- 林 周二『経営と文化』中公新書,1984年.
- 『現代企業文化戦略症候群』(「宣伝会議」・別冊),1984年.
- 『メセナ白書 '91』企業メセナ協議会,1991年以後毎年刊行
『メセナ白書 '94』からは発行がダイヤモンド社に変わった.隔年の記号メセナ関連データを収めており関連記事ともども大変便利.
行政と文化・芸術
- 『我が国の文化と文化行政』文化庁,1988年.
- 『文化行政のこれまで,これから』総合研究開発機構,1987年.
- 『地域文化の現状と行政の対応』地方自治協会,1981年.
- 『芸術と地域』ぎょうせい,1992年.
- 『文化ホールがまちをつくる』森啓編,学陽書房,1991年.
- 『文化首都の研究』総合研究開発機構1992年.
- 『芸術文化振興基金の課題』芸団協編,1990年(NEA:全米芸術財団およびイギリスのAfts Counci1の資料つき).
これらの文献は一般にはあまり流通していない.図書館にないときは政府刊行物販売センターで入手できる.
なお,詳細な文献リストがアートセンター発行のブックレット第3号「アート・マネジメント」に掲載されている.