西洋古典文学
51.ヨハネス・ポスティウス   『オウィディウス「変身物語」四行連句集』

(フランクフルト、1563年)

 

Johannes Posthius, Tetrasticha in Ovidii Metam. lib. XV syoshi.jpg (1610 バイト)

   オウィディウスの『変身物語』から主要場面を選び出して、そこからの4行の引用とそのドイツ語訳を付した一種の版画集で、ゲルメルスハイム出身のヨハネス・ポスティウス (Johannes Posthius von Germerßheim)の編纂である。版画はニュルンベルクで活躍していたフィルギル・ゾリス(Vergil Solis, 1514-62)による。ドイツ語のタイトルに記されているように、画家、金細工師、彫刻家などに図案や下絵を提供する役割も果たしている。ほぼ全ページにわたってフランス語による場面説明の書き込みがある。

   図版[1]は、第4巻よりヴィーナスとマルスの密通の発覚の場面である。密通を知ったウルカヌスは、真鍮の細い鎖で編んだ罠で2人の現場を押さえ、神々の笑いものにする。図版[2]は、第8巻より空を飛ぶダイダロスと息子のイカロス。イカロスは、高く飛びすぎたために翼を留めていた蝋が溶けて、海中に落下する。

 

オウィディウスの他の著作: nos. 50, 52

 

     

 

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