Graduate Seminar in Theatre Studies at Keio University

Activities

Zeit für das Politische: Serienformate in den Live Arts und die Befreiung der Gegenwart
政治的なものの時間――ライブ芸術におけるシリーズ的な構成と現在の解放

主催
科研プロジェクト「シアトロクラシーとデモクラシーの交差 演劇性と政治性の領域横断研究」
講師
PD Dr. Kai van Eikels氏(ボーフム大学講師)
司会
平田栄一朗
開催日
2023年2月1日(水)
会場
慶應義塾大学三田キャンパス 大学院校舎 325-B

概要

以下の概要にて講演会を開催いたしました。

 

科研プロジェクト「シアトロクラシーとデモクラシー」の一環として、ドイツ・ボーフム大学講師カイ・ファン・アイケルス先生を三田キャンパスにお招きし、演劇と政治の関係について時間と運命の視座からお話いただきます。 アイケルス先生によれば、伝統的なドラマ形式と比べてライブ芸術には「シリーズ的」な時間性に顕著な特徴があると考えられます。ドラマ形式が結末を前提にした運命的な時間の流れを重視するのに対し、パフォーマンスなどのシリーズ作品では時間が複層的に生じたり、生まれては消えゆくプロセスを繰り返したりします。 この多層性と反復性ゆえ、シリーズ的な時間性には一方的かつ不可逆的に流れる運命的な時間性から解放される契機が見出されるのです。 ライブ芸術の複層的な時間において現在性は脱運命的となり、新しい方向へと舵を切ろうとする行動への地平が開かれてきます。 この地平にライブ芸術が政治的なものの美学でもあることも見えてきますが、このような演劇と政治との関係についてアイケルス先生に講じていただく予定です。


・Photos