慶應義塾大学文学部 民族学考古学研究室は、フィールドワークとモノで「歴史」する専攻です!
CONCEPT
- 文献よりも物的資料(モノ)を中心に人類の歴史・文化を探求するのが、この専攻です。大正期から行われてきた発掘調査・民族調査によって国宝を含む約20 万点の資料・標本類が蓄積されてきており、レプリカではなく本物に触れる機会があります。専攻教員が国内外で
実施するフィールド・ワークに参加して、貴重な資料の発掘や収集を体験することも可能です。
STAFF
- 安藤広道(教授)(日本考古学・博物館学):身近にある考古学資料や物質文化資料を分析対象とし、その成果を大きな歴史学的枠組みのなかに位置付けていくというのが、研究の基本スタンスです。慶應義塾には、三田キャンパス、日吉キャンパスを中心に、先史時代から現代に至る多種多様な資料が存在しており、研究する意義が見いだされたものなら何でも、時代を問わず研究対象にしています。現在は、日吉や三田の近現代、特にアジア太平洋戦争に関わる建造物の調査・研究にエネルギーを注いでいます。こうした研究の成果を軸に、日吉や三田という場に集う、さまざまな立場の人々の歴史的言説を絡み合わせたパブリックヒストリー的活動を展開したいと思っています。
- 佐藤孝雄(教授)(動物考古学・民族考古学):人と自然の関係史を読み解くために、遺跡から出土する動物遺体の分析に取り組んでいます。文化と自然を包括的に捉え、第四紀の歴史を通観することに努めつつ、北海道や北部本州、シベリアでフィールドワークを重ねています。
- 杉本智俊(教授)(西アジア考古学・聖書考古学):パレスチナ地域から出土する考古遺物を通して、聖書の一神教の成立過程や三大一神教の歴史的相互関係を解明することに関心があります。現在は、特にパレスチナ自治区ベイティン(ベテル)遺跡の発掘調査に取り組んでいます。
- 山口 徹(教授)(ジオアーケオロジー・歴史人類学・博物館人類学):南太平洋オセアニアや日本の八重山諸島をフィールドに、考古学と地球科学が協働するジオアーケオロジーの手法を用いて、島嶼世界の景観史のなかに人と自然の「絡み合い(entanglement)」を読み解いてきました。近年は、クック諸島プカプカ環礁の調査プロジェクトを進めてます。また、18世紀中頃−20世紀初頭の植民地期に収集されたオセアニア造形物の歴史人類学的・博物館人類学的研究にも挑戦しています。
- 渡辺丈彦(准教授)(旧石器考古学・日本古代史・文化財行政学):東北日本を中心とした旧石器時代の石材原産地遺跡や洞穴遺跡の調査・研究を通じて、過去の人々と周囲の自然環境との関わりを明らかにすることが主要な研究テーマです。さらに時代は新しくなりますが、古代瓦磚の研究を通して古代都城・官衙の成立・発展過程を考えることも研究テーマの一つです。また、遺跡の発掘調査や研究の成果を、一般の方々にわかりやすく伝えるための埋蔵文化財保護行政の仕組み作りにも関心があります。
- 下田健太郎(有期助教)(文化人類学・歴史人類学・物質文化研究・災害研究):熊本県水俣市や沖縄県の石垣島を主なフィールドに、環境問題や人為的災害、そして語り難い生の侵害に直面した人びとが、その経験をどのように想起し、記憶として紡いできたのかという問題を、モノと語りのダイナミックな相互作用に注目しながら読み解いてきました。近年は、現代社会において公害や災害に向き合うことを余儀なくされてきた人びとの経験とその記憶が、新たな社会秩序にいかに結びつき得るかという課題にも取り組んでいます。
- 河野礼子(教授・日吉自然科学部門)(自然人類学、人類進化学):人類の進化史について、主に歯牙の形状に着目して研究を行っています。近年は骨や歯の形状の3次元デジタル分析手法を活用したさまざまな共同研究も進めています。
NEWS新着情報
- 2018年11月23日
- サイトをオープンしました。
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