女神たちの祭儀(図録)-姑婆(グーポー)迎え、北斗戯 (映像補遺)
野村伸一
付記
この図版は、野村伸一編著『東アジアの女神信仰と女性生活』、慶應義塾大学出版会、2004年、所収「三、女神たちの祭儀」に掲載したものの原板です。一部補遺を加えました。
福建省寿寧県下房村、道教梨園教の傀儡による神事(1~8)
11過関の儀で舞台を巡る子供たち。背負われているのは足の不自由な長男。先導するのは陳靖姑。 |
12過関のとき、舞台には祈願者を代表する女性の人形も登場する。その頭部右側には花がかざされている。花は生命の象徴である。 |
映像 1.福建省寿寧県下房村、道教梨園教の傀儡による神事
図版参照(後掲)
映像1-1 衆聖宮前。請神起馬。田公元帥に神事の開始を告げる。 (2分45秒)
映像1-2 西王母と八仙。加冠。魁星。祭祀劇「雲頭送子」。仙女が子を授ける。 (2分54秒)
一連の儀礼ののちに陳夫人(陳靖姑)を安置する。
映像1-3 傀儡戯末尾の田公元帥掃台。 (2分56秒)
関連 → 映像、苦悩する陳靖姑(『奶娘伝』第一本より)。
請神起馬。田公元帥に神事の開始を告げる。 |
神々への疏文を読む。 |
王母を囲む八仙。冒頭にやる祭祀劇。 |
祭祀劇。雲頭送子。仙女が子を授ける。 |
傀儡戯末尾の田公元帥掃台。手にした赤い布は田公元帥に平定された銀花小娘の宝物。この女神は人に災いをもたらした。 |
田公元帥。田公の登場の際、囉哩嗹が唱えられる。また最後に掃台罡の足踏みがある。これは地域の安寧を意味する(葉明生『福建傀儡戯史論』上561頁)。 |