表彰、イコン、ヒエログリフ、紋章
41.テオドール・ド・ベーズ『イコネス』(ジュネーヴ、1580年)

 

Théodore de Beze, Icones syoshi.jpg (1610 バイト)

   ベーズはローザンヌ大学のギリシャ語の教授で、ジュネーブでカルヴァンの補佐を勤め、後に後継者となった。本書は、スコットランドのジェームズ6世に献じられているが、このプロテスタントの君主は1603年にエリザベス1世を継承してイングランド王となる。ベーズが本書をジェームズに献じた背景には、未来のイングランド国王を通じてプロテスタント化政策を押し進めようという政治的理由があったことは容易に推察される。

  本書は2部構成になっており、前半はフス、エラスムス、ルター、メランヒトン、ツウィングリ、カルヴァン[1]、ジョン・ノックス等の宗教改革家や16世紀の人文主義者をはじめとする37点の木版のポートレイトと、それぞれの人物の解説である。後半は44点のエンブレムから構成されるが、なかには反カトリック的な内容のものもある。 図[2]は、蛇が頭に法王冠や司教冠をのせている挿絵だが、ウロボロスのように円になった姿で、カトリック教会の腐敗に終わりがないことを暗示している。

 

     

 

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