表彰、イコン、ヒエログリフ、紋章
35.カミッロ・カミッリ『著名なインプレーザ集』(ヴェネツィア、1586年)

 

Camillo Camilli, Imprese illustri syoshi.jpg (1610 バイト)

   パドヴァのジローラモ・ポッロ(Girolamo Porro, b. c.1520)による銅版のインプレーザに詳細な解説を付したエンブレム・ブックの初版で、著名人や貴族の紋章や標章を扱っている。各巻ごとに銅版のタイトルページ[1]を有する。イタリアの古典的書誌を編纂したCicognaraは、「本書は最高の技で彫られた108点の最も美しいエンブレムを含み、おそらくはポッロ自身、これほど美しくまた高雅な作品は他に残していまい」と絶賛している。エンブレム・ブックの普及にともない詳細な注釈が付された版が増えるが、本書の解説も極めて詳しいものである。

   「どこからでも無駄である」というモットーを持つ正四面体のインプレーザ[2]は、風に吹かれても揺るがない、堅牢、不動、完全を象徴する。正四面体は4つの面が同一形で、また6つの辺のうち3辺が地に触れ、他の3辺が天を目ざして一つの点に収束するという完璧な特色を有しているからである。

 

     

 

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