エンブレム・ブック | |||
31. ヘンリ・オフェレン『古代と現代のエンブレムと標章』 (アムステルダム、1693年) |
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Henri Offelen, Devises et emblemes | ||
本書(初版は1691年)は、ファン・フェーンやパラダンなどから取られた数百点のエンブレムを小型のメダルの形にし、12から15点ずつ各ページにおさめ、タイトルページ[1]に明記されているように、それぞれにラテン語、フランス語、イタリア語、英語、オランダ語、ドイツ語で簡潔な説明を加えたものである[2]。解説を書いたオフェレンについてはアムステルダムの言語学者であった以外は不詳だが、出版者のダニエル・ド・ラ・フュイユ(Daniel de la Feuille, c.1640-1709)は17世紀末に、絵画、刺繍、工芸デザイン、室内装飾などへの応用を目的としたエンブレムや標章の事典や図案集を、自ら数点編纂している。本書もラ・フュイユの著作と同様に、参照用のエンブレム・標章事典として編纂されたものと推察される。 |
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