ヨーロッパ挿絵本の世界 c. 1400 - 1700

 

このウェブサイトについて…

  このウェブサイトは、主に慶應義塾図書館が所蔵している、中世後期から17世紀にかけて西洋で製作された挿絵入りの写本と印刷本を総合的に紹介することを目的とする。中世写本や初期印刷本というものは、同一のもであってもその一冊一冊が異なった特徴を有するものである。そのことを示すために、書物をひとつの「もの」としてとらえる視点を大切にし、下記のような情報を提供する。

  1. 書誌学的解説
  2. サンプル・ページのデジタル画像
  3. 書物の内容、著者、出版者、図版に関する解説
  4. 参考文献一覧
  5. ウェブ上の関連サイトへのリンク

 日本語ページは一般的な内容の解説を中心として構成されている。個々の書物に関する書誌などの専門的情報は英語ページにのみ記載したので、そちらを参照されたい。

 

〈研究環境としてのウェブ〉

 このウェブサイトは西洋の挿絵本を網羅的に扱うことを目的とするアーカイヴではなく、一研究者の専門的興味を端的に反映した図像・テクストデータのコレクションである。その目的は書誌学的情報を中心に記録する伝統的な図書目録をオンラインで展開することではない。むしろ、一冊の書物を取り巻く、常に変化しつつある文化的環境をリアルタイムに反映することを目指し、書物の「文脈」そのものをデータベース化しようとする試みである。

 その「文脈」を提供するのは、ネットワーク上で常に更新されるリンクも含めて、このウェブサイトを構成している様々なテクスト・画像データの集積である。特定の研究分野に限って、個人や小グループの研究を通じてコンテンツを蓄積し、リサーチのための明確な方向性をもったコレクションをウェブ上に展開してゆくことで、ウェブを研究環境としてリサーチに利用しながら、そうした環境そのものをひとつの成果として提示してゆくことを目的とする。またそのことは、新しい研究方法論の模索であると同時に、このような情報の文脈化を行うことによって初めて見えてくる新たな価値を、それまでに注目されなかった資料に付加することにもなる。デジタル化や高速ネットワークの利用によって可能となる新たな方法論は、単に人文科学研究に新しいツールをひとつ付け加えるだけでなく、対象とする資料の価値の再検討、伝統的なキャノン(canon)の再検討へと導くものでなくてはならない。

 

〈技術的情報、著作権〉

 このウェブサイトは、慶應義塾図書館主催の稀覯書展「寓意の鏡−16・17世紀ヨーロッパの書物と挿絵」(日本橋丸善本店、1999.1.25-1.30)の展示図録『寓意の鏡−16・17世紀ヨーロッパの書物と挿絵』(松田隆美編著、慶應義塾図書館発行)を素材として出発し、慶應義塾大学HUMIプロジェクトの活動のひとつとして作成されたものである。

画像のデジタル化は次の2つの方法による。

  1. SHD-Vew 2」1ショット3CCD型デジタルカメラ(NTTとオリンパス光学による共同試作、2048 x 2048 ピクセル)による撮影。
  2. アナログ・フィルム(6x7, 4x5)による撮影と、フィルムのKodak PhotoCDスキャナによるスキャニング。

 ウェブ上に公開している画像は、上記いずれかの方法で得られたデジタル画像をネットワーク上で遅滞なく参照できることを考慮して縮小したものである。画像に関する全てのコピーライトは慶應義塾大学 HUMIプロジェクトに帰属する。

 

 監修・ウェブ製作  松田隆美(慶應義塾大学文学部教授)

 ウェブ製作     山岸恵美子

 アナログ撮影    西松克洋(フォトグラファー)

 画像処理補助    小堀明美

 

© 松田隆美・HUMI Project・慶應義塾図書館

Takami Matsuda, Professor, Faculty of Letters, Keio University

e-mail: matsuda@humi.keio.ac.jp

 

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