Graduate Seminar in Theatre Studies at Keio University

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2016年秋に申請した科研費・研究「越境文化演劇研究――異他の視点からの演劇文化論」が採択されました。
同研究では共同研究者として本ゼミナール員、北川千香子(慶應義塾大学商学部)と針貝真理子(東京藝術大学音楽学部言語芸術講座准教授)が参加し、3年間の研究期間を予定として従来と異なる演劇文化論を模索します。

国内外の演劇・文化研究者を本研究プロジェクトにお招きし、講演会や国際シンポジウムを開催したり、日本の伝統演劇についての研究会を定期的に行う予定です。

2017/4,2019/4 報告:平田

 

参加メンバー
平田栄一朗、北川千香子、針貝真理子、三宅舞、寺尾恵仁、
石見舟、栗田くり菜、宮下寛司、谷本知沙

 

研究目的(概要)
演劇研究における越境文化(transculture)の可能性を模索することで、あるべき国際関係の演劇文化論の再構築を目指す。 世界の演劇研究はこれまで「相互文化的(intercultural)」の立場から各文化の演劇を比較考察してきたが、 近年、「相互(インター)」の考え方が、各文化間にある不均衡の問題をかえって見づらくする弊害が指摘されてきた。 そこで本研究は、自己文化の自明性を「越境」することを出発点とし、自分たちの演劇文化に潜む諸問題を明らかにすることで、 不均衡を是正するための新しい演劇文化論を模索する。 そのために国内外の演劇研究者が「自己文化」内で「異他」とみなされる問題を浮き彫りにする舞台作品を紹介・議論し、 自己文化の自明性の問題を再検証することで、自己文化がより適切に異文化世界に歩み寄る演劇論を模索する。