福建下房村正月の夫人戯(映像)
野村伸一
太姑婆(陳靖姑)による過関 |
福建北部寿寧県下房村の正月の夫人戯は、次のようにしておこなわれる。すなわち陳靖姑の誕生日(当地では1月13日)を中心に正月15日までの三日間、道教閭山(リューシャン)派の道士「師公(シーゴン)」が傀儡戯班を組織して『奶娘伝』という物語を演じる。この内容は陳靖姑(チェン・ジング)が神の力を体得するまでの話をはじめとして、各種の妖怪を退治するものである。そのなかでは憑依する巫女としての陳靖姑が演じられたりして、かなり民俗信仰の実態に即している*。
映像 (4分18秒) 2001年
場面 請符官(神がみの部下をよぶ、)、参竈(竈神祭祀)、過関(祈願者[子供だけでなく大人の祈願もある]の衣服を持って巡る)、24の関煞、長命縷を結び、切る儀礼。田公元帥掃台。
*この夫人戯については、下記ウェブサイトをも参照。
「中国の踊る巫女―陳靖姑の跳舞(2001年。含映像)」
「女神たちの祭儀(図録)-姑婆(グーポー)迎え、北斗戯(附映像「傀儡による神事」「過関」)」
「映像、苦悩する陳靖姑(『奶娘伝』第一本より)」
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